LibreOfficeの言語設定が中国語(簡体字)になってしまう件
WindowsでLibreOfficeを使用する際、言語設定を「標準 - 日本語」に設定したはずなのに、新しいドキュメントを作成するとなぜか「中国語(簡体字)」等他の言語になってしまう。あるいはデフォルトのフォントが「Microsoft YaHei」等外国語フォントになっていて毎回変更しないといけない、という問題があります。
原因
バグ(欠陥)です。私の記憶する限りバージョン4以降から発生して、バージョン6.3になっても未だ放置されている残念な状況。
動作詳細
- デスクトップやスタートメニューのプログラムのショートカットから起動し、 writer や calc を「新規作成」する場合には不具合はありません。スタイルやオプションでの設定内容はプログラムのデフォルトとして設定され、新規ファイルにも適用されます。
- デスクトップ上などで右クリックをして「新規作成」をした場合、プログラムのデフォルトとして設定した内容は反映されず、スタイルやオプションの設定は常にインストール時の初期設定(日本語版の場合、中国語などが選択されている)が適用されます。
対策
プログラムのデフォルト設定と、右クリックから新規作成した場合に適用される設定が食い違ってしまう件については、根本的な対策は多分ありません。開発を待ちましょう。
妥協案として、右クリックによる新規作成専用の設定をせめて日本語にする方法を紹介します。
1.エクスプローラーで「(LibreOffice のインストールフォルダ)\share\template\shellnew」を開きます。普通にインストールされた方はおそらく「C:\Program Files\LibreOffice\share\template\shellnew」でしょう。
2.このフォルダ内の4つのファイル(soffice.odg .odp .ods .odt)が、右クリックからの新規作成に使われるひな形になっていますので、これを開き、編集して保存します。日本語ユーザーであれば、少なくとも「言語設定」と「標準スタイル」の2項目を設定しておくとよいでしょう。
- 4ファイル共通:[ツール]→[オプション]→[言語設定]→[言語]→[ドキュメントの標準言]でアジア諸言語を「標準 - 日本語」に設定
- .ods:[スタイル]→[スタイルの管理]→(右側にスタイルのサイドバーが現れ[標準]が選択されているのでその上で右クリック)[編集]→[フォント]タブにて好みのアジア諸言語用フォントを設定
- .odt :[スタイル]→[スタイルの編集]→[フォント]タブにて好みのアジア諸言語用フォントを設定
- .odg と .odp :[書式]→[スタイル]→[スタイルの編集]→[フォント]タブにて好みのアジア諸言語用フォントを設定
3.LibreOfficeをアップデートすると上書きされてしまうので、編集した4ファイルをバックアップ(どこか別の場所へコピーして保存)しておきましょう。ちなみにBunBackup*1というソフトで定期的に自動保存しておくと便利です。
おわりに
LibreOfficeの開発フォーラムを覗くと、他言語版でも発生しているようなのですが、言語によるのか何なのか、不具合が再現できないという人もおり*2、謎です。
日本語ユーザーで症状が再現できずに普通に問題なく使えているという方がいたら教えてください。
*2: Bug 120141 - Templates in shellnew directory not fitting to global settings